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アジア大会で使用されたLAWO社IPコア・ルーティング/プロセシング・プラットフォーム V_matrix

カテゴリー:
BROADCASTLAWO
LAWO社IPコア・ルーティング/プロセシング・プラットフォーム V__matrix

2018年9月、インドネシアのジャカルタとパレンバンでの史上初の同時開催だった第18回アジア大会は、15日前の開会式と同じジャカルタ会場での閉会式をもって終了しました。

「アジアのオリンピック」と広く呼ばれる「18th Asian Games Jakarta-Palembang 2018」にはアジア圏内だけで行われている種目が含まれ、オリンピックで良く知られている競技種目以外にドラゴンボートや中国の格闘技「武術太極拳」も競われました。

アジア全体やそれ以外へも放送されて1億1200万人が視聴することもあり、INASGOC(Indonesia Asian Games Organizing Committee:インドネシア・アジア大会組織委員会)はIMG社(ロンドン)とHBS社(スイス)のジョイントベンチャーであるIGBS(International Games Broadcast Services)をホスト放送局として任命。IIGBSは同大会の生放送制作と信号分配を担当しました。

本大会のためのジャカルタのIBC(International Broadcast Center:国際放送センター)には、NHKとTBS(日本)KBSとMBCとSBS(韓国)CCTV(中国)TV5(フィリピン)Astro(マレーシア)SCTV(インドネシア)そしてBEINとAlKass(カタール)を含む各国の放送局が入りました。

生放送制作に際してLAWOの機材は信号処理と分配、システムの集中制御に使用され、セットアップ内の集中的ルーティングはLAWOのIPコア・ルーティング/プロセシング・プラットフォーム V_matrixユニットが使用されました。加えてPTP同期された2台のV_remote4ユニットをVSM(Virtual Studio Manager)システムから総合的な制御を行いました。このイベントに使われる27カ所の大スタジアムは生放送のために常時IBCと繋がっていましたが「小規模な」会場からのフィードはENGカメラで収録されてその素材は直接IBCに送られました。

この放送セットアップにはコメンテーター用ユニットを含めたスタジアム内制作キットや多方向リポート用のIBC内の常設機材が含まれます。会場で制作された信号はIBCに伝送され、技術的なチェックとコンテンツのチェックが行われてから各放送局に分配されました。

大会の放送計画によって信号量も決まります:27カ所のスタジアムからのライブ・フィードとENG素材に加えて、現地の風景と文化的なイメージを伝えるためにインドネシア国中に分散設置された6台の景観カメラからの信号が分配されました。毎日のプレス・カンファレンスのフィードとその日のイベントのハイライトを制作して分配しなくてはなりませんので、多数のフィードを受け容れることができるルーターが必要であり、この目的のために、そして将来のIPベースの放送制作も見込んでHBSはV__matrixを選択しました。

400入力と400出力を持つように構成されたこのマトリクス(V_Matrixフレーム8式にC-100ボード64式を収容)は、2台のVSMサーバー上で動作するLAWOの VSMシステムによってコントールされた21式のマルチビューワーモニターを提供しました。VSMシステムはCDT(Contribution, Distribution and Transmission Room)内で利用できる6台の23インチ・ディスプレイ上にカスタムデザインされた16台のVSMソフトウェアパネルと、また他の部屋内で使われるタブレットの画面上からも操作されました。

技術リーダーのHarry Petry氏:「将来のプロジェクトのために分散化IPインフラをセットアップできるように私たちはこのプロジェクトにV_matrixを選びました。LAWO製品は最新鋭のIP技術を提供しており、V_matrixによって放送マーケットのリーダーとなっています。アジア大会がロシアでのワールドカップと時間的に近かったために私たちにはいつものようにシステム全体を構築してテストする時間がありませんでしたが、近年沢山の大規模スポーツ・イベントでLAWOとの共同作業を行い、実績と信頼を積み重ねてきましたので我々は迷うことなくこのソリューションで行くことに決めました。私たちはシステムを8月の始めに動かし、時間的なプレッシャーはありましたが、すべては計画通りに進行しました」

V_matrixは完全にバーチャル化されたリアルタイム制作インフラストラクチャーを提供し、それは2重化された10GEおよび40GE接続能力を持つ強力なスイッチに接続された多数のC100モジュールをサポートします。このことによって、伝統的なベースバンド・ルーターの場合と同様なフレーム精度のクリーンなスイッチングが行える分散化IPルーティングと処理マトリクスを構築可能になります。

LCU(Lawo Commentary Unit)はHBS(Host Broadcast Services)社との緊密な共同作業によって開発されました。このシステムはRAVENNA/AES67規格のIPオーディオを使用し、LAWO mc²音声ミキサーやNova音声ルーターへの直接接続が可能です。LAWOのR&Dチームが行った多大な開発作業が、RAVENNAリアルタイム伝送(Audio-over-IP)に基づくフルデジタル・コメンタリー・システムとして結実しました。このシステムは標準的なIPネットワークでファシリティーと機材の両方を繋ぎ、結果としてケーブル配線量を減らしかつシステムの柔軟性を高めることができます。

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