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Legacy LWB Models

日本

Legacy LWB Models

LWB-16M/LWB-64

主な特徴

  • 屋外中継用途に適した小型軽量な音声/映像信号伝送システム
  • 2種類のベース・ユニットを用意:どちらのタイプもその時々の用途に最適な入出力構成を、スロットに挿入するモジュールを交換するだけで簡単にアレンジできます。可搬型フィールド・ユニットの「LWB-16M」は5個の前面スロットを有し20チャンネルまでの音声入出力を内蔵できます。主にセンター・ステーション用のラックマウント型ユニットの「LWB-64」は9個のユーザー・スロットを有し72チャンネルまでの音声入出力を内蔵できます。
  • 2台のLWB-16M(1対向ペア)からなる最小システムから、16台によるシステム(LWB-64 を含む)まで、柔軟なシステム構成が可能。複数ユニットを組み合わせることで256チャンネルまでの音声信号を取り扱えます
  • PCなしで行えるセットアップ。GUIを用いてセットアップと監視が行えるPC用コントロール・ソフトウェア「Lightwinder Commander」も用意
  • 最大伝送距離10キロメートル(ユニット間。シングル・モード・ファイバー光ケーブル使用)
  • ループ接続によって信号伝送のリダンダンシーを実現:光ファイバー・ケーブルを1本追加してユニット間接続の輪を閉じることによって全音声データ伝送は二重化されます──光ケーブルで接続されたユニットの輪ができると、信号は上流方向と下流方向の両方に送られるようになり、万一、ユニット間のある1点で接続が途絶えたとしてもシステム間の信号の授受は保たれます
  • ハイブリッド光カメラ・ケーブルを使ってAC電源も伝送可能(伝送距離に制限あり)ACインレットとカメラ・ケーブルから電源を受けることによって電源は二重化されます
  • 上流側と下流側の光伝送パワー・レベルは前面パネルの3色発光LEDによって確認可能
  • 屋外での中継現場を考慮し、ユニット内部の温度を監視。高温側でスペックをオーバーするとエラー表示し、接続されている他のユニットでもそのエラーを表示
  • ハイブリッド光カメラ・ケーブル内の制御線を利用可能
  • 各音声チャンネルのレベルはモジュール前面にある3色発光LEDの点灯によって確認でき(クリップ・ホールドも選択可能)チャンネルを選ぶことによって16チャンネルまでをミックスしてヘッドフォン・モニター可能。各マイク・チャンネルの+48 V電源表示を装備。LEDはディム可能
  • パネル面の操作スイッチをロックすることで、誤って設定が変更されないようにできます。ロックアウト中も設定値の確認は可能
  • マイク・アンプの諸パラメーター(ゲイン調節,パッドのオン/オフ,リミッターのオン/オフ,ファンタム電源のオン/オフ)とAES3入力のサンプル・レート・コンバーターのオン/オフは、当該入力モジュール上でのローカル制御のみならず,その出力先のモジュールからのリモート制御が可能。つまり、たとえば仮設ブース内の手許にあるLWBユニットの出力チャンネルを選ぶと、そのチャンネルのルーティング先のマイク入力チャンネルのゲインなどを、わざわざ何百メートルも離れた場所まで行かなくても、手許のユニットで調節できる、ということです
  • ビデオ・インターフェイスを追加することによってマルチレートSDI(HD-SDI)によるビデオ伝送もサポート。光カメラ・ケーブルは2本の光ファイバーを含んでいますので当LWBの方式ではファイバー1本あたり1チャンネルで計2チャンネルのビデオを伝送可能
  • 2ワイヤーおよび4ワイヤー・インターカム・システムに対応。インターカム・モジュールを挿入すれば最大12系統の独立したパーティーラインを構築可能。各パーティーラインには最大で8つのインターカム・チャンネルを設定できます。2ワイヤー・インターカムはシングルおよびデュアル・チャンネル・モードに対応し、インターカム用電源のオン/オフと電源のターミネーションのオン/オフを独立して制御できます。4ワイヤー・インターカム用のモジュールも用意。2ワイヤー方式と4ワイヤー方式のインターカムをそのまま混在可能。インターカム・チャンネルと音声チャンネルとをルーティングさせることによってインターカムにPGM音声を重畳可能
  • 標準装備のSERIALコネクターを使ってRS-485/422シリアル制御信号を光ケーブルを介した信号伝送に追加可能。SERIALコネクターに代わってオプションの専用モジュールを取り付けることによってスイッチャー・リモート/ARCNET信号を伝送できるようになります。システム・クロックを各ユニットのEXT. OUTコネクター(BNC)から取り出すことも可能
  • AES3信号のチャンネル・ステータスとユーザー・ビットのリアルタイム伝送
  • MADIにも対応し、マルチチャンネル運用の利便性を向上
  • 前面スロットに挿入されている音声入出力モジュールは通電中も抜き差しが可能ですので、万一のトラブルにもモジュール交換で迅速に対応
  • 専用のコメンタリー&コミュニケーション・システムも充実

主な仕様

  • 音声チャンネル数:LWB-16M=最大20,LWB-64=最大72
  • 音声入出力モジュール・スロット数:LWB-16M=5,LWB-64=9
  • 伝送距離:最大10キロメートル(LWBユニット間)
  • 音声チャンネル数(インターカム・チャンネルを含む):256(fs 48 kHz)または128(fs 96 kHz)
  • 量子化数:24
  • 接続点の数:最大16
  • 外部クロック:BNC×2(IN/OUT)
  • シリアル通信ポート:D-sub 9ピン(メス)×1
  • オプティカル入出力:光ファイバー、SMF(シングル・モード・ファイバー)
  • 光コネクター:ハイブリッド光カメラ・ケーブル(LEMO/TAJIMI),光ファイバー・ケーブル(ST/SC/OpticalCon®)
  • 外部同期:48/96 kHzワード・クロック、48/96 kHz AES3id基準クロック,ビデオ・ブラックバースト
  • HD-SDI伝送インターフェイス:HD-SDIモジュール(上流側2チャンネルおよび下流側2チャンネル)
  • ヘッドフォン出力:1/4インチ・ステレオ・フォーン・ジャック×1
  • ホスト接続:USB
  • 電源:AC 100 V,単相 50/60 Hz(ハイブリッド光カメラ・ケーブルまたは電源ケーブルによる入力)
  • 消費電力:LWB-16M=1.0〜0.4 A,LWB-64=1.6〜0.6 A
  • 動作環境(温度):-10〜+50℃(コールドスタート時は0℃以上,直射日光を避けること)
  • 重量(モジュールなし):LWB-16M=4.0 kg,LWB-64=6.8 kg
  • 寸法(W×H×D):LWB-16M=482×136×160 mm(H 132 mm,前縁の化粧板除去後)LWB-64=482×132×330 mm

ADS-72 Audio Distribution System

「ADS-72」はLWBシリーズの豊富なI/Oモジュールを組み合わせて音声信号のフォーマット変換や分配を柔軟に行うスタンドアローン・システムです。
信号のルーティングは本体前面パネルでの操作で行うことができ、オプションのLWBシステム用コントロール/モニターGUIソフトウェアLightwinder Commander V2(Lwc V2)を用いても行うことができます。
LWBと同等のマトリクス機能を有していますのでクロスポイント・マッピングも自由に設定可能。もちろんCOMM.モジュールやMADI I/Fモジュールにも対応。スタンドアローンのコメンタリーI/OやMADIルーターとしても使用可能です。

主な特徴

  • ベースユニット:3Uラック・マウント型ユニット(モジュール・スロット数=9)
  • 多機能/拡張性:LWBシリーズのカード/モジュール資産を利用。一般的な音声入出力以外にインターカム入出力(2W/4W)とLWBコメンタリー&コミュニケーション・システムに対応
  • 電源の二重化:2台のPSUを内蔵、アラーム用接点出力も装備
  • 様々な現場に対応:LWB用GUIコントロール・ソフトウェアLwc V2を使った集中管理やLwcV2(PC)を必要としないターンキー・システム(ユニット本体のみで簡単に設定可能)運用が可能。また、モニター用ヘッドフォン端子、エラー表示など現場での作業を容易にする機能を搭載

フロント接続タイプ・モジュールを用いた構成例

MIC IN[CB-7AZC, XLR, 4ch]LINE IN[CB-7AXC, XLR, 4ch]
AES3id IN[CB-7BAC, BNC, 4ch]LINE OUT[CB-7AYC, XLR, 4ch]
AES3id OUT[CB-7BBC, BNC, 4ch]AES3 IN/OUT[CB-7BRC, XLR, 2ch/2ch]
4W INTERCOM[CB-7BNC, XLR, 2ch]COMM.[CB-7BXA, EtherCon]

リア接続タイプ・モジュールを用いた構成例

LINE IN[CB-79JA, D-sub 25, 8ch]MIC IN[CB-79LA, D-sub 25, 4ch]
AES3 IN[CB-79MB, D-sub 25, 8ch]AES3id IN[CB-79MA, BNC, 8ch]
LINE OUT[CB-79KA, D-sub 25, 8ch]AES3 OUT[CB-79NB, D-sub 25, 8ch]
AES3id OUT[CB-79NA, BNC, 8ch]AES3 IN/OUT[CB-7BSB, D-sub 25, 4ch/4ch]
AES3id IN/OUT[CB-7BSA, BNC, 4ch/4ch]2W INTERCOM[CB-79PA, Single Ch, XLR+D-sub 25, 2ch]
2W INTERCOM[CB-7BMB, Dual/Single Ch, XLR+D-sub 25, 2ch]4W INTERCOM[CB-7BPA, D-sub 25, 2ch]
COMM.[CB-7BYA, EtherCon]MADI IF.[CB-7CMA, Multi mode]
MADI IF.[CB-7CMB, Rear Single mode]

リア・パネルの向かって左側の2のスロットはシステムが使用します。

主な仕様

  • 最大アナログ音声チャンネル数:72
  • 音声入出力モジュール用スロット数:9
  • 消費電力:1.6〜0.6 A
  • 重量(本体のみ、モジュール無し):5.95 kg
  • 寸法(W×H×D):482 × 132 × 330 mm
  • システム・チャンネル数(インターカム・チャンネルを含む):256(fs 48 kHz)または128(fs 96 kHz)
  • サンプリング周波数、量子化数:96 kHz,48 kHz / 24ビット
  • 外部同期:BNC × 2、48/96 kHzワードクロック、48/96 kHz AES3id基準クロック,ビデオ・ブラックバースト
  • ヘッドフォン出力:1/4″ステレオ・フォーン・ジャック× 1
  • ホスト接続(PC接続)シリアル(USBコネクターを使用)
  • 電源:AC 100〜240 V,単相50/60 Hz、2系統のAC電源ケーブルによる入力
  • 動作環境(温度):-10〜+50 °C(コメンタリー・システム使用時は+40 °Cまで.コールドスタート時は0°C以上.直射日光を避けること)

CB-195 Lightwinder CWDM UNIT

「CB-195 Lightwinder CWDM UNIT」は「LWB-16M/「LWB-64」に光パッチコードで接続する波長多重拡張ユニットです。

「LWB-16M」向けフロントI/Oタイプ
「LWB-64」向けリアI/Oタイプ

主な特長と仕様

  • 1つのLWBシステムで8映像や,6映像+イーサネットの伝送を可能にします
  • 奥行きは「LWB-16M」と同じでファン付きとなっており「LWB-16M」に載せて使用できます
  • 4波長多重×2という構成のため,異なる8波のモジュールを用意する必要がありません
  • 電源(2重化仕様)入力信号、ファン(アラーム)の状態をLEDで確認できます
  • 消費電力:30W以下
  • 寸法:1Uサイズ 424W × 165D × 44H mm
  • 使用波長:1,511,1,531,1,551,1,571 nm

接続例(使用例)

接続例(使用例)

3.中継車と出先2箇所のLWB間における多様な信号の伝送に対応
2.中継車と出先のLWB間でHD-SDI×3,Analog Video×1,シリアル(双方向),イーサネット×1を伝送
3.中継車と出先2箇所のLWB間における多様な信号の伝送に対応

LWBコメンタリー&コミュニケーション・システム

概説

「LWB COMM System」コメンタリー&コミュニケーション・システムは,LWBユニットに専用のモジュールを装着し、そこに操作ボックス(コメンタリー・ボックス=カフ端末等)を接続することによって、Lightwinderシステムにデジタル・コメンタリー・システム、連絡マトリクスの機能を追加するものです。

これまで中継現場の音声と映像を中継車に集めるのに使われていたLWBユニットが,放送席のアナウンサーやゲストや解説者の声も中継車へ伝送できるようになります。

本システムを追加導入することで,現場のシステムが簡略化されて作業効率が改善されるだけではなく、今までできなかったことが可能になります。

  • 操作ボックスのチャンネルとオーディオ・モジュールのチャンネルとを任意にルーティング可能
  • LWBユニットを1台のみ利用した小規模のシステムから,LWBユニット複数台を光ファイバー接続する中〜大規模なシステムまで柔軟に対応
  • マイク・チャンネル・パラメーター(ゲイン等)の遠隔操作が可能
  • ボックスをループ接続することにより、コメンタリーおよびコミュニケーション回線をリダンダント化可能(各ボックスにバッテリー・パックを接続する必要あり)
  • コメンタリー・ボックスの各チャンネルに設定されたパラメーターは再起動時に復元。ボックスのホットプラグ/アンプラグにも対応
  • COMM.モジュールにオーディオ・ボックスを接続することにより,オーディオ入出力チャンネルを増設可能

システム構成

LWBコメンタリー&コミュニケーション・システムは次の3つの機器で構成されます。

  • LWBユニット:既存のLWBユニットを使用する場合はファームウェア等のアップグレードが必要です(詳しくはオタリテックまたは販売店にお問い合わせください)1〜16台のLWBユニットの接続が可能。LWBユニットにはCOMM.モジュールを装着し、必要に応じてオーディオ・モジュール、インターカム・モジュールを装着して使用できます。
  • COMM.モジュール:ボックス接続用のポート(RJ45)を2基装備したモジュール。COMM.モジュールとしては、1台のLWBユニットに装着できる数に制限はありません。
  • ボックス:以下の3種類を用意していますが、種類の異なるボックスを同じCOMM.モジュールに接続することはできません。オーディオ・モジュールのチャンネル同様、各ボックスのチャンネルにルーティングやチャンネル・パラメーターを設定して使用します。各ボックスとも、1台のLWBに接続できる最大数は5です。1台のLWBに同じボックスID番号の設定されたボックスを複数台接続することは、ボックス・タイプの異同によらず、できません。

コメンタリー・ボックス:アナウンサーやコメンテーターの使用を想定した、本線用出力チャンネルのあるカフ・ボックス(フェーダー付きまたはフェーダーなし。A,B,C,Dの4タイプ)

リモート・ボックス:ディレクターやプロデューサーの使用を想定した、本線用出力チャンネルがなく、スピーカー出力等を装備した指令ボックス

オーディオ・ボックス:オーディオ入出力チャンネルを増設するためのボックス。マイク入力とライン出力を4チャンネルずつ搭載,マイク入力のみ8チャンネル搭載、ライン出力のみ8チャンネル搭載、の3つのタイプがあります。LWBから約100メートル以内の地点に配置可能

接続例

LWBコメンタリー&コミュニケーション・システムは「カスケード」「ループ」「パラレル」の3通りで接続できます。

機能1:ルーティング

  • 連絡マトリクス:インターカム・チャンネルのOut側(リッスン側)またはボックスのモニター・チャンネルにはインターカム・チャンネルのIn側(トーク側),各ボックスのトーク・チャンネル、およびオーディオ入力チャンネルを任意に複数ルーティング可能(ルーティングは1チャンネル(モノラル)単位)
  • 本線のルーティング:コメンタリー・ボックス毎に1つの本線用マイク入力チャンネルがあり,ここからは以下のルーティングが可能。
    • 任意の複数音声出力チャンネルへ
    • 任意の複数インターカム・チャンネルのOut側(リッスン側)へ
    • 任意の複数モニター・チャンネルへ
  • トーク回線のルーティング:コメンタリー・ボックス毎に4つ,リモート・ボックス毎に8つのトーク・チャンネルがあり、ここからは以下のルーティングが可能。
    • 任意の複数音声出力チャンネルへ
    • 任意の複数インターカム・チャンネルのOut側(リッスン側)へ
    • 任意の複数モニター・チャンネルへ
  • モニター回線のルーティング:コメンタリー・ボックス毎に4つ,リモート・ボックス毎に8つのモニター・チャンネルがあり、ここに対しては以下のルーティングが可能。
    • 任意の複数音声入力チャンネルから
    • 任意の複数インターカム・チャンネルのIn側(トーク側)から
    • 任意の複数本線またはトーク・チャンネルから

機能2:クロスポイント・ゲイン制御

各ボックスのモニター・チャンネル(およびインターカム・チャンネルのOut側(リッスン側))には最大8つの入力系チャンネルをルーティング(サミング)でき,また,その入力系チャンネルは他のモニター・チャンネルや音声出力チャンネルにもルーティングされる場合があります。このような複雑なルーティング(連絡マトリクス)でも各音声をバランス良く聴けるように、本システムはクロスポイント・ゲイン・コントロール機能を備えています。
クロスポイント・ゲイン・コントロール機能の詳細は次の通りです。

  • クロスポイント・ゲインは各ボックスのモニター・チャンネル[A]およびインターカム・チャンネル[B]のOut側(リッスン側)に実装されています。
  • AとBの任意の1つのチャンネルにルーティングされている、入力系チャンネルの1つ1つ(最大で8つルーティングされている)について、AおよびB内でレベル調整が可能。
  • AとBにルーティングされている最大8つの入力系チャンネルは、各々レベル調整された後、サミングされてAとBに出力されます。
  • レベル調整範囲(微調整のみではなく音声信号のアッテネーションを考慮しています)は-48〜+12 dB(1 dBステップ)です。

機能3:ヘッド・アンプ制御

コメンタリー・ボックスとリモート・ボックスとオーディオ・ボックスに実装されたマイク入力チャンネルのヘッド・アンプは以下の制御が可能です。

  • ヘッド・アンプのパラメーターと設定:ファンタム電源(+48 V)[ON/OFF]パッド(-25 dB)[ON/OFF]リミッター[ON/OFF]ゲイン[17〜72 dB(PAD OFFのとき)]
  • リモート・コントロール:同じシステム内の任意の音声出力チャンネルとルーティングされているときは、ヘッド・アンプをその出力チャンネルの装着されたLWBユニットからリモート・コントロール可能
  • トーク・チャンネルの音量調節:トーク・チャンネルとは本線用マイク入力チャンネルのヘッド・アンプの後段で分岐されたチャンネルです。したがって,トーク・チャンネル毎のヘッド・アンプはなく、本線のヘッド・アンプ・ゲイン等を変更するとトーク・チャンネルにも反映されます。トーク・チャンネルの音量調節はモニター・チャンネル側で行います。
  • クリップ・ホールド:オーディオ・ボックスのマイク入力チャンネルはクリップ・ホールド機能に対応(コメンタリー・ボックスの本線は対応しません)

Lightwinder Commander

このコンテンツは「LWB-16M/64」対応の「LwcV2:Lightwinder Commander Version 2」のものです。

概説

オプションのLWB用リモート・コントロール/モニターGUIソフトウェア“Lightwinder Commander”が全面的な改訂を行って“Lightwinder Commander Version 2(LwcV2)”になりました。

Lightwinder Broadcast(LWB)シリーズはPCを使わずに運用できるという利便性を特徴としていますが,このLightwinder Commanderソフトウェアを追加することによって,さらに強力で使い易いシステムになります。

Lightwinder CommanderはLWBネットワーク・システム内の任意のLWB-16/16MまたはLWB-64(LWBユニット)に接続されたWindows PC上で動作するアプリケーション・ソフトウェアで,次の機能を持ちます:LWBシステム全体の監視,ルーティング設定やマイク・パラメーター設定などの集中制御,設定のファイル保存と読み込み。

特にLightwinder Commander V2(略して LwcV2)と呼ぶVersion 2.0.0からはグラフィカル・ユーザー・インターフェイスを一新するとともに、コメンタリー&コミュニケーション・システムの制御と監視ならびにオフライン・モードによる設定のオフライン編集機能が追加されました。

PC要件

  • OS:Windows XP SP2(以降のバージョン)(32ビット)Windows Vista(32ビット)Windows 7(32ビット/64ビット)
  • USB(1.0/1.1/2.0)ポート×2
  • XGA(サイズ1,024×768)以上のビデオ・モニター・ディスプレイ
  • マウス等のポインティング・デバイスおよびキーボード
  • CD-ROMドライブ(インストール時のみ必要)
  • .NET Framework 3.5

WindowsはMicrosoft社の登録商標です。仕様およびGUIデザインは予告なく変更されることがあります。

機能

1:システム全体のモニター:LwcV2 によって、音声チャンネルのルーティングやパラメーター設定値の確認のような全体的な把握や異常監視が可能になります。特に各LWB本体の光パワーと温度の監視によってカメラ・ケーブルの不具合やLWB本体が保証外の温度下に設置されていること(また,その予兆があること)が即座に分かりますので、安心して運用できるだけでなく、LWB本体を守ることにもなります。

2:設定の集中制御
ルーティング:LwcV2 がないとルーティング設定は各LWBユニットの各チャンネルで個別に行う必要があり、多数のLWBを接続して運用する場合には少なからず時間を要します。また、たとえばゴルフ・コースのような現場ではLWBユニット同士は離れて置かれていることが多く、遠くにあるLWBのルーティングに誤りがあったとしてそれを発見して再設定することには予想以上に困難を伴う場合があります。LwcV2 では本体操作に近い感覚でパラメーター設定でき、システム全体のルーティング設定と監視も可能で、インターカム回線も同じ画面でルーティングの設定ができます。さらにルーティング・リストをプリントして、紙の上でも確認が可能です。
チャンネル・パラメーター:LWB本体の操作でも出力側からマイク・パラメーターを設定できますがLwcV2 があれば手元のLWBユニットにはルーティングされていないマイク・チャンネルの制御も可能です。

3:設定のファイル化
保存と読み込み:LWB本体が保存するパラメーター設定値は電源を切る直前のものだけですが、LwcV2 によって設定をファイル化すれば、多数の設定を保存して読み込みできるようになります。複数の決まった設定から切り替えて使うような運用形態や、演者や題目に合わせて全体の設定を変更したい場合に特に有効です。
オフライン編集:LwcV2 にはオフライン・モードがあり、オンライン状態のときと同じ操作による設定のオフライン編集が可能です。LWBシステムの運用プラン(現場の回線図)が決まった時点でLWBユニットの電源を入れることなく設定ファイルを作成すれば済むようになりますので、現場での設置を含めて、運用までの作業が大幅に削減され、設定の事前確認も容易になります。なお、LwcV2 の設定ファイルの形式はCSVですので表計算ソフトウェアやテキスト・エディターで開くことができます。

4:オーディオ・クロックの同期設定:LwcV2 がない場合、オーディオ・クロックの同期源の設定(クロック・マスター指定含む)はLWBユニット毎に行う必要がありますが、1台のLWBユニットで変更を実行する毎にトポロジー・リセット*が発生するため、特にクロック・マスターを変えるのは煩わしい操作となります。LwcV2 を使えば、システムに対してクロック・マスター・ユニットやクロック・マスターの同期源やサンプル・レートを同時に一度で設定できます。

*)トポロジー・リセット:LWBユニット間の接続に変化があった場合に発生する内部処理のことです。システムはユニットIDの重複等をチェックした後、ルーティング設定などを自動的に更新しますが、この期間,各ユニットとも設定の変更はできなくなります。

5:名称表示:LWB本体にドラフティング・テープを貼って各チャンネルの信号名などを書き込んでいる場合がよくありますが、LwcV2 ではLWBユニット毎,チャンネル毎にユーザー定義の名前を付けて表示し、ファイルを保存できます。

画面

画面1: メインウィンドウ

LwcV2 を起動させると最初に表示されるのが「メイン・ウィンドウ」です。メイン・ウィンドウは以下の3つの部分で構成されています。

  • Devicesウィンドウ:メイン・ウィンドウの左側がデバイス・ウィンドウです。LWBユニット、モジュール、ボックスをツリー形式で表示します。また,それらをクリックして選択できます。
  • タブ・ウィンドウ:上下2段に分かれていて、それぞれに複数のタブ(Appearance,System,Optic&Temp.,Unit/Topology,I/O Module,Box)があります。目的に応じてタブを切り替えてパラメーターの設定や監視を行います。


画面2:Appearanceタブ / I/O Moduleタブ / Boxタブ

デバイス・ウィンドウで希望するユニットをクリックまたはTopologyタブでユニット名をダブルクリックすると、その選ばれたユニットがAppearanceタブに表示されます。

I/O Moduleタブでは選択されているLWBユニット内の選択されているI/Oモジュールの各チャンネルのパラメーターが表示され、設定の変更もできます。

Boxタブでは選択されているコメンタリー・ボックスやリモート・ボックスやオーディオ・ボックスの各チャンネルのパラメーターが表示され、設定の変更もできます。


画面3:Systemタブ

システム(複数のLWBユニット)に関わる設定や複数のユニットに対して同時に実行したい設定等をまとめてあります。


画面4:Optic & Temp.タブ / Topologyタブ

Optic & Temp.タブではLWBユニット間の光伝送の状態を確認できます。このタブでは各LWBユニットのUP側とDOWN側のオプティカル・トランシーバーの光送受信パワーと温度を表示します。上流側および下流側トランシーバーの光受信パワーはLWBユニット本体のOPTICAL UP,DOWNインジケーターと同様に緑橙赤の3色で状態を表現します。パワーの落ちている箇所がある場合などはTopologyタブを表示させると状況が把握しやすくなります。

Topologyタブ内では実際にLWBユニット同士が光カメラ・ケーブルでどのように接続されているかが表示されます。矢印の向きはUP(上流)→DOWN(下流)です。ユニットをドラッグするとタブ内で位置を変更できますので,実際のシステムの敷設に似たようにアレンジできます。


画面5:Unitタブ

Unitタブはシステム内の各LWBユニットの詳細情報を表示します。DevicesウィンドウやTopologyタブからも分かるようにこのシステムは10台のLWBユニットから構成されていますが、Unitタブではこれらの各LWBユニットの情報が読み出されていて、パラメーター設定の変更も可能です。


画面6:Routingsウィンドウ

LwcV2 ではチャンネル毎のパラメーターとしてもルーティングNo.を変更できるようになりましたが、ルーティング設定の専用の「Routingsウィンドウ」も用意してあります。このウィンドウは縦に大きく2つに分かれていて、左側の部分が「チャンネル・リスト」右側の部分が「ルーティング・リスト」です。モードを「モニター」から「編集」に変えて、チャンネル・リストからルーティング・リストにチャンネルをドラッグ&ドロップしてルーティングを設定します。

資料ダウンロード

  • OTARI『LWB + COMMENTARY』ブローシャー

    HERE

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