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Rock in Rio: Immersive Remote Production with Lawo
Rock in Rioは1985年に150万人の観客を魅了した最初のステージ以来、世界最大の音楽フェスティバルの一つに数えられています。Globosatは2019年、Rock in RioをLAWOのIPテクノロジーを導入したシステムで4K、およびDolby Atmosでのライブ放送を行いました。
リオのバラオリンピックパークで10日間に渡り開催されたRock in Rio 2019は、Drake, Foo Fighters, Bon Jovi, Red Hot Chili Peppers, Iron Maiden, P!nk やMuseがPalco Mundoメインステージを、Seal & Bahian Xenia, Whitesnake、 Jessie J and SlayerがSunsetステージで熱い演奏を繰り広げました。
Globosatはブラジル全土で4500万人を超える視聴者を擁するラテンアメリカで最大の有料テレビ事業者です。GloboSatは、Rock in Rio 2019の制作にあたりTVコンパウンドとしてRock cityの会場となるバラ・オリンピックパークとGloboSatのプロダクションセンター間の15kmを、2x80Gbit/s 光ファイバーを2系統使いIP接続を行いました。
Sunsetステージを含む小規模ステージには、ビデオ信号とオーディオ信号をIPストリームへ変換するV_Remote4ユニットが設置され、Palco MundoメインステージにあるTVコンパウンドに送られます。
メインステージからの16台のカメラとオーディオ信号は距離が比較的短かったため、SDIベースでTVコンパウンドに送られました。TVコンパウンド内ではArista 7280スイッチとLAWO V_matrixでIPシステムが構築され、V_matrixに実装されたC100ユニットの1台使用して、the Wallマルチビューワ・レイアウトソフトウェアと組み合わせて24個のPiP画面を作り、残りのC100ユニットでビデオプロセッシングとIP変換を実行。合計で28系統の1080i HD信号とVC2圧縮された4K信号が制作されました。GloboSatの本社側ではTVコンパウンドからこれらのHDおよび4K信号に加え、リモートプロダクション用にディスクリートオーディオを受け取りV_Matrixでプロセッシングを行いました。
Globosatの開発マネージャーであるAlexandre Torresのコメント:LAWOのIPシステムを使用する事で、自宅の使い慣れた設備環境からGlobosat本社に信号を送る事が出来ました。私たちは拠点間で数十chの素材伝送を行っていますが、IP化により、リモートプロダクション運用や特定のルーチンの自動化、外部関係者との信号共有に際してのプロセスが大幅に軽減され、また非常に多くの信号を1本のケーブルでこれまでよりもはるかに高品質で伝送する事ができます。
すべてのST2110回線の品質をモニタリングするために、GoloboSatはLAWOのsmartSCOPE ネットワークモニタリング・分析ソリューションを導入しました。主要な拠点システムのサーバーにインストールされているsmartSCOPEのWebインターフェイスを介して、TVコンパウンドにも簡単にアクセスしてオンサイトでモニタリングすることができました。
Dolby Atmosフォーマットでのオーディミックスは、GloboSat本社でmc²96プロダクションコンソールを使用して制作されました。 4KおよびHD制作用の256chのオーディオ信号(ステージ毎に128ch)はmc²96と組み合わされたNova73HDオーディオルーターで処理・ミキシングされ、様々なストリームで配信されました。Nova73HDルーターは最大256のIPストリームを管理できるため、このような複雑なマルチサイトオーディオセットアップを含むルーティングに最適なシステムです。
GlobosatのオーディオオペレーションコーディネーターであるGabriel Thomazini氏は次のように述べています。私たちは最大で256chのオーディオ・ストリームを受け取り、ミキシングストリームを作り、様々な場所へのルーティングし、RAVENNA / AES67ストリームのMADI・Dante変換(その逆も)を行いました。これはNova73HDルーターでのみ実現可能な事です。もう一つ、LAWOのコンソールで特に気に入っている事の1つは、楽器の音色を忠実に再現した本当にクリアーなサウンドのミキシング・デスクだということです。
Rock in Rio 2019におけるリモート制作はGloboにとって初めてのチャレンジではありません。2015年に最初の4K映像とDolby Atmosの生放送を行い、Rioのカーニバルやブラジルサッカーリーグの取材など、様々な場面でリモートプロダクションを活用した放送を実施しています。