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Coldplay,LAWO mc²56を使用した世界的規模のライブ・ストリーミング・パフォーマンスで新アルバムを披露
英国を代表するロックバンドColdplayは中東ヨルダンの史跡アンマン城塞(シタデル)で画期的な「Sunrise」と「Sunset」という2セットのライブを行い、そのどちらもが新アルバムEveryday Lifeのリリース記念として世界中に向けてライブストリーミングされました。
環境問題的な理由からEveryday Lifeツアーを行わないという大胆な決断に基づいて、Coldplayはライブツアーに代わる最大限にインパクトを与える代替手段を見つけました。
Tony Smith氏(Coldplayのオーディオ・デザイナー、FOHテクニカルマネージャー、主任クルー)はアンマンからの放送ミックス用ソリューションを検討するために放送サウンド・エンジニアToby Alington氏に連絡を取り、Tobyは「SR Films」社を通じてヨルダンでのLAWOコンソールオペレーションについてDirk Sykoraに相談。TobyはColdplayが信頼するRik Simpson氏(プロデューサー/サウンド・エンジニア)とDan Green氏(FOHエンジニア)のサポートを受けアンマンからのセットをライブ・ミックスしました。
「Sunrise」および「Sunset」パフォーマンスの1週間前にバンドと技術クルーはアンマンに到着し、このストリーミング・イベントに使われたLAWO mc²56ミキシング・コンソールのプログラムを開始。トータルで192chの入力が3台のDAWマシンに録音され、ステレオ放送用にライブ・ミックスされました。
技術クルーはテクニカルな難問を解決しコンソールをプログラム、完璧を期して無数のパラメーターを調節できるようにセットアップを行い、バンドはアンマン中心街の劇場でリハーサルを行いました。
劇場でのリハーサルとライブ録音の後、機材は砦の上まで運ばれてバンドが「Sunrise」および「Sunset」コンサートを行うロケーション近くのテント内にセットアップされました。
トラブルも予想していましたがColdplayのアンマンでの2度のパフォーマンスは撮影もストリーミングされた「素晴らしい」ライブ・ギグだったとToby Alington氏は語ります:
「確かにプレイバック用に撮影されるイベントではありませんでした。私たちは実際に192もの音声チャンネルが必要でしたし、アンマンの明け方と夕暮れの生の「雰囲気」を捉えるために城砦の周りにアンビエンス・マイクのアレーを追加しました。プロジェクト全体はマジックのようで、すべてのものがあるべきところにきっちりと収まりました」
LAWO社のDirk Sykoraが次のように賛意を表します:
「アンマンの城砦でのColdplayの「Sunrise」および「Sunset」ギグは私の仕事の中で絶対的なハイライトの1つとなるでしょう」
このインパクトを与えた2つの素晴らしいショーの後、バンドとクルーは自然史博物館でのライブ・ギグのためにロンドンに飛びました。Dan Green氏がFOHミックスしたこの演奏は「Floating Earth」社のOBトラックを用いてToby AlingtonとRik Simpsonの両氏によっても録音/ミックスされましたが、ここでも使われたのもLAWO mc²56コンソールです。設定はDirk Sykoraがアンマンで準備・保存したデータを、OBトラック内のコンソールでロードしました。
Coldplayのプロデューサー兼サウンド・エンジニアRik Simpson氏ならびにアンマンとロンドン両方でのライブ・オーディオ・ミキシング・エンジニアであるToby Alington氏はオランダの企業「SR Films」が提供した機材とLAWO mc²56コンソールのクリーンな音質に大いに満足していました。Toby Alington氏曰く「このコンソールは私の頭脳が働くように働きます。そして何よりサウンドが素晴らしいです」