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宮城テレビ放送様 RIEDEL「ARTIST-1024」「BOLERO」を導入
東北地方における日本テレビ系列の基幹局、株式会社 宮城テレビ放送様は、2022年2月にインカム更新を実施された際にRIEDEL Communicationsの 「ARTIST-1024」「BOLERO」を導入されました。更新の背景、選定の経緯などついて、同社総務局技術推進部の日野 尊澄 様にお話を伺いました。
今回のインカム更新について、背景をお聞かせください
2024年3月予定で制作サブの更新を行いますが、インカムについては先行して工事を行いました。本当はインカムも制作サブと同じタイミングで更新をできればベストだったのですが、2019年頃からインカムのパネルに不具合が出ていたため、やむなくの決断でした。
設備の概要をお聞かせいただけますでしょうか
Uサブがひも付くスタジオは2つあって、 大きいUスタジオと小さいJスタジオを、1つのサブで運用しています。Uスタジオは、平日夕方に放送している情報番組と、日曜に放送している25分のスポーツ番組で使用しており、土曜以外は稼働しています。また年に1回、10月末に行われる全日本大学女子駅伝の際にはインカムシステムを含め仮設をするなど複雑な運用を行い、苦労していたところがありました。
今回更新をして、インカムの運用が非常に楽になりました。Boleroは両方のスタジオ、また作業スペースにも届くようにアンテナを設置しましたので、便利になりましたね。
今回の更新において重要視したこと、ポイントとなったことをお聞かせください
何より IPです。制作サブの更新を担当している先輩が「もうこれからはIPだ」とのことで、それであればインカムもIPにできるならそのほうが良いよねと。もちろん費用対効果は重要ですし、コストが高い割にメリットが少ない場合は導入が難しかったと思います。今回オタリテックさんからさまざまな提案をしてもらい、吟味をして、取捨選択しながら組んでいって、なんとか目標とする予算に近いところに持っていくことができました。予算と機能面のバランスがちょうど良かったですね。
2つあるサブに加えて報道サブのインカムも更新したのですが、IPということもあり、3つのサブに対してそれぞれネットワークスイッチを置くことで、そこにつなげばインカムが使える状態になりました。以前はアナログで接続していたので、物理的に線をひいて、そこに線が何本あるかで接続できる数が場所によって変わってきて、接続する数を増やしたければさらに線をひくしかない、という状態で、離れた場所、階をまたいだ場所をつなぐためには、なかなか大変でした。
また、電話からインカムへ音声を取り込む際の操作を、音声の技術スタッフではなくプロデューサーが行っているのですが、今回のシステムにしたことで、技術・機械に詳しくないスタッフでも操作をスムーズにしやすくなりました。
どのように検討を進められたか、メーカー/機種選定のプロセスを教えていただけますでしょうか
既設のメーカー、中継車で使用していた機種、そしてRIEDELの3つが候補でした。RIEDELが候補に入った理由は、日本テレビが箱根駅伝や全日本大学女子駅伝で使用していて、また当社のゴルフ中継で日本テレビさんからRIEDELのArtistを借りて使用したことがあり、現場での評判が良かったからです。
RIEDELは、1Uのパネルのキー数の密度が高いですね。以前使っていたものは12ボタン、中継車も12キーでしたが、RIEDELは16キーです。場所にもよりますが、キーの数が多いに越したことはない、ありがたいという声が多いです。音声のところは32キーを入れて、とても使いやすいと聞いています。
またワイヤレスインカムをどうするか、という観点もありました。BOLEROについては、アンテナを設置したらどのくらい飛ぶかエリア測定を行ったところ、社屋内の必要なところはカバーできるという結果になりました。
実際に運用いただいてのご感想をお聞かせください
個人的に一番良いと感じたのは、1Uのパネルが触りやすいことですね。ON/OFFとボリュームが一発でわかる。以前は久しぶりに機材を触ったスタッフから使用方法について質問を受けることも多かったのですが、RIEDELではそのようなことはなくなりました。ユーザーフレンドリーなデザインだと思います。
またBOLEROのアンテナを3箇所に設置したことで、スタッフ間のやりとりが非常にスムーズになりました。特に、イレギュラーでさまざまなことを行わなくてはならない選挙特番の時は、とても便利でした。当初BOLEROベルトパックは重いという感想もありましたが、肩掛けベルトを採用して携帯しやすかったのか、皆、すぐに慣れたようです。
今後の展望をお聞かせいただけますでしょうか
2024年3月に、制作サブシステムの映像音声をIP化します。不安がないわけではありませんが、オタリテックさんが持つ将来の展望である、IPの世界に近づけることを楽しみにしています。リモートプロダクションについても検討を進めていきたいですし、作業や人員配置の効率化を進めていけるようなワクワクを感じています。その最初の一歩としてArtist/Boleroを採用できたことを嬉しく思っております。
株式会社 宮城テレビ放送
https://www.mmt-tv.co.jp/
RIEDEL『BOLERO』製品ページは[こちら]
RIEDEL『ARTIST-1024』製品ページは[こちら]
RIEDEL『スマートパネル 1200シリーズ』製品ページは[こちら]
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