デンマークのFjord Film，新OB VanにRIEDEL MediorNetおよびArtistを採用

デンマークの制作会社「Fjord Film」は自社の新型OBバンにRIEDELのMediorNetリアルタイム信号伝送/処理/ルーティング技術ならびにArtistデジタル・マトリクス・インターカムを選択しました。MediorNetとArtistは同バンの信号分配および通信の中枢となります。

Fjord FilmはこのバンをRIEDELのパートナーで放送のスペシャリスト「JAKX」社の専門的なアドバイスも得て設計・製造しました。この新型バンは3月1日にデンマーク版「X Factor」［歌手のオーディション番組］の現シーズンの最初のライブショーで制作デビューを飾りました。現在、このユニットは仮の車体上に載せられていますが、建造が完了したら最終的には二重拡張式トレーラーという形態になります。16台のカメラをサポートするこの新型バンはFjord Filmの2番目に大きいOB車両の2倍以上の容積を提供します。

「12年前、私たちは小型バン1台とRIEDEL Artist S 32ノード1台でOBの世界に乗り出しました」とFjord Film社CEOのJesper Fjord氏。「それ以来、Artistシステムに頼ってきていますが、今回5台目のOBトラックでMediorNetとArtistに基づく広範なRIEDELソリューションを採用できて私たちは皆喜んでおります。この分散化システムは従来の集中的なソリューションでは達成不可能であろうレベルの柔軟性をもたらしてくれます」

この新しいバンに搭載されたRIEDEL MediorNetシステムには、MetroNコア・ルーター1台ならびにStandard、MultiViewer、Processingの各アプリが動作するMicroNが13台があります。

新しいProcessingアプリは、RGBおよびYCbCr色空間内での色補正やアップ/ダウン/クロス・コンバージョンとマルチビューワーを提供します。こういった機能すべてにはMediorNet Compact Proステージボックスとネイティブに互換性があります。インカムに関してはMediorNetはMADIを介してArtistと接続してArtistパネル用の柔軟で呼び出し可能なインフラを生み出します。すべてのMediorNetコンポーネントは、Fjord Filmのサードパーティー製ビデオ・スイッチャーならびに音声卓とシームレスに機能します。

Fjord Filmは、単一ベンダー製の統合された拡張可能なソリューションに全信号システムの基盤を置いたことから、大きな恩恵を実感しています。MediorNetソフトウェアは、統一された制御を提供するバンの放送制御システムや機敏で管理し易いシステムと、Ember+リンクを介してシームレスに相互作用します。

さらに、音声ルーティング能力がMediorNetに組み込まれていますので、音声ルーターを別個に持つ必要性がなくなり、コストの低減とバン上のスペースの節約につながります。

Fjord氏は次のように付け加えます：

「必要になったときに拡張できますし、エンベディング/ディエンベディング、フレーム・ストア、ビデオ・ディレイ等のための個別機材にも置き換わりますのでMediorNetは長い目で見ればお金の節約になります。MediorNetのおかげで、私たちは以前には戦えなかった新しいマーケットセグメントへのアクセスを可能にしてくれるトラックを作ることができました」