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岡山芸術創造劇場 ハレノワ様 小劇場にd&b audiotechnik「T-Series」、大劇場と中劇場にRIEDEL「Bolero」を導入

岡山芸術創造劇場 ハレノワ様 小劇場にd&b audiotechnik「T-Series」、大劇場と中劇場にRIEDEL「Bolero」を導入


2023年9月1日にグランドオープンした、岡山芸術創造劇場 ハレノワ。新たな岡山文化の発信拠点である劇場の小劇場でd&b audiotechnik「T10」を、大劇場と中劇場ではRIEDEL「Bolero」を導入いただきました。オープンして数ヶ月運用してのご感想を、公益財団法人岡山文化芸術創造 岡山芸術創造劇場 技術グループ 舞台音響主査 内海常葉(うつみ とこは)様に伺いました。

左より 小早川保隆 様、余傳莉彩 様、 横谷伶奈 様、 内海常葉 様

内海常葉 様
座・高円寺では、僕は当時ステージオフィスという会社に所属して、そこでT10を使っていました。どういうものかはわかっていたんですが、実は音をちゃんと聞いたことなくって、ただこ機材の特性はわかってはいたので、ここの設計というかコンセプトに合うのは多分T10だろう、というのは早い段階でもう見当はつけていました。他の納入事例を知っているメンバーも今の劇場内にいたので、東京文化会館改修の時にT10を導入した経験がある方が、ここのテクニカルディレクターなのです。東京文化会館の後には東京芸術劇場へ異動したので、その方もT10の音を聴いてどういうものかって特性をわかっていました。僕も一応会社で見たことあるしこういうコンセプトだったらもうあれしかないぐらい、という感じで、早めの段階で機材は絞られていきました。

オタリテック
では、最初にオタリテックへ問い合わせをいただいてから、2〜3ヶ月以内にはT10の導入をご決定いただいたのですね。

内海様
この劇場はホールが大中小とあるのですが、今回の小劇場はブラックボックスで、私が以前いた座・高円寺は完全にブラックボックスでしたので、とにかく汎用性ですよね。ラインアレイとして組んでも使えるし、ばらしても使えるという、そのコンセプト自体がとにかくブラックボックスに合うと思いました。創造型の劇場っていうのをうたっているので、とにかくいろんなことに対応ができるものを入れたいっていうのは元々ありました。d&bの音質ないしそのコンセプトないしっていうのはよくわかっていましたので、そんなところもありますね。

小劇場

オタリテック
導入を決定いただいた後の、スケジュールを教えていただけますか。

内海様
決定して実際に工事が始まって、完了したのは、2023年9月オープンで、スピーカーを吊ったのは、2月でしたね。

オタリテック
2月に音を聴かれた際のご感想をお聞かせください。

内海様
想像した通りの音の良さでしたし、他のホールふたつが全然特性の違うスピーカーなので、慣れ親しんだ音を聴くことができて、安心感もありました。

オタリテック
乗り込みでいらっしゃった方などのご感想はいかがでしょうか。

内海様
とにかく小劇場なので、演目として多いのはお芝居なんです。ホール主催で東京から2つ劇団をお招きしたのですが、ブラックボックスという形状で上演することに慣れていて、そこの中でどういうプランをすべきか、できるのかということを熟知された方達がプラニングをされました。その際に、バラバラにも使えるラインアレイにしても使えるというT10の特性を活かしたプランを作っていただいたので、利用される方にご満足いただけるようなプランができる体制を整えられたというのは、評価に値するものではと思いました。

オタリテック
それは素晴らしいことですね。

内海様
色々なチャレンジができる、自由度が高い環境をご用意することができたのは、ひとつよかったところかと思います。クオリティの高さや安定感だけでなく、さまざまなチャレンジができる環境が整っている、ということです。

オタリテック
スピーカーについて、今後のプランをお聞かせいただけますか。

内海様
相当自由度の高い環境を作れたと思うのですが、ただ、使うハードルっていうのはやっぱり低くない。ある程度ラインアレイのスピーカーを仕込んだことがある、触ってみたことがあるような技術レベルを要求されてしまう環境ではあります。そんな環境ではあるけれども、いかにいろんな方が触れて、実際に組んだりばらしたりという作業をしていただいて、それこそチャレンジングなプランをしていただけるか。我々の方から、アプローチをしていきたいと思っています。

オタリテック
それはとてもクリエイティブですね。

内海様
こちらは『創造劇場』という名前がついていて、いわゆる貸し小屋ではないというところが一つのコンセプトになっています。自主事業、自主公演で劇場が発信をしていくのと、それからやっぱり創造支援ですよね。劇場を利用する方、借りる方がいかにクリエイティブに物を作って行けるのか、そこがやっぱり、一番大事にしたいことなので。

オタリテック
続きまして、RIEDELについてお聞かせいただけますでしょうか。導入からオープンまでのスケジュールはいかがでしたか。

RIEDEL 「Bolero」


内海様
昨年12月末に建物が引き渡されたので、1月から3月あたりに、いろいろと納品・設置をしていただきました。

オタリテック
RIEDEL製品を選定いただいたきっかけ、理由をお聞かせいただけますか。

内海様
まずワイヤレスインカムを導入することは、決まっていました。他社の製品が候補に上がっていたところ、一方で館内にPHSを導入することが決まっていたいて、候補にあがっていた製品では館内PHSは同じ帯域で干渉するので併用するには問題がある、ということが判明したのです。そこでオタリテックさんから、RIEDELのBoleroを紹介いただきました。ただ、予算の問題で厳しいという意見があり、自分としては機能面でBoleroが一番だと思っていたので、スペックシートなどBoleroの良さを伝えていったのですが、なかなか首を縦に振ってはもらえない期間が、長く続きました。

ところが、オタリテックさんがデモをする機会に、こちらの技術・. 照明・音響など全員揃って参加したところ、テクニカルディレクターがとても気に入って。やっぱり、Boleroの汎用性ですよね。インカムとももちろんスムーズに連携がとれる、それから、PAや無線機とも容易に連携が取れる。アンテナ1個の設置で、エリアがものすごく広くなって、安定性がある。そういう部分が、やっぱりものすごく高い評価を受けました。
これはちょっと、少々他のところの予算を削ってでも、ワイヤレスインカムにつぎ込むべきではないかという意見が大勢を占めて。また、オタリテックさんにもアイデアをいろいろといただいて、導入の運びとなりました。後はどこにいくつ設置しようかっていうのを、いろいろ検討して、ようやく今のプランに落ち着いた、というところですね。


オタリテック
予算的には難しいというお話だったところを、皆様に性能面でこれしかない、と思っていただけたというのは、とても嬉しいお話です。実際に劇場がオープンして、運用を始められてからのご感想はいかがでしたか。

中劇場

内海様
やっぱり機構チームですね。電動バトンの操作は舞台の袖で電動バトンを操作する専門の担当者、舞台上のあらゆるところに行って安全を確認して操作担当者へ指示を出す担当者、そして上手と下手に、バトンのそのものの監視をするスタッフが2人と、1本を動かすのに4人が連携を取って作業をしないと成り立ちません。そのためには自由に動き回れること、安定性があるという通信環境は必須なんですね。RIEDELはとても安定しているので、機構チームは気に入っているようです。
あとは、通話をする相手を自由に選べるということ。何番のボタンを押せば皆に対して一斉に話せるし、何番を押せば特定のベルトパックに対してだけ話せるといった風に使い分けがしやすい。それにボタンの設定も、簡単に行えますし。工夫次第で色々なことができるのが良いですね。

他には、照明でしょうか。設営の時、指示を出す人はステージ上や客席を歩き回りながら、高所にいる作業者に対して「ここにこう照明を当ててください」という指示を出すのですが、Boleroでコミュニケーションを取ると、とてもスムーズに作業を進めることができる。全体で作業者にも聞こえるようなところに設置してあるスピーカーから声が出たり、その人そのものに話しかけられたりっていうことは非常に重要なわけです。
あとは音響は舞台と調整室など、スタッフ同士が離れた場所にいることが多く、有線インカムつけてしまうとその場から動けなくなってしまうので、離れた場所にいるスタッフ同士がコミュニケーションを取るのは、色々難しいところがありました。

そういった部署間のコミュニケーション…音響、照明、舞台それぞれの部署間のコミュニケーションがスムーズに取れるようになると、今度は部署を超えた劇場スタッフ全員に届くチャンネルを作って連携が取れると、部署を超えて一緒に解決しなきゃならない問題を早く解決できますので、そのあたりがとても便利ですね。
それぞれの部署が、タイミングによってまったく違う作業を行っているので、そんな中で部署間の連絡がいつでもスムースに取れるというのは、すごく重要なファクターなんですよね。

RIEDEL Bolero Wireless intercom Antenna」

オタリテック
これまでは設営、サウンドチェック、リハの時間帯に関するお話でしたが、本番中はいかがでしょうか。

内海様
本番中にもやっぱりバトンの上げ下げってあるんですよ。そのときにやっぱりさまざまな場所へ行けて、それこそ大きな音が鳴っている中でコミュニケーションが取れると、安全に作業を進めることができます。
また照明もですね。指示を出す人があちこちを行き来して、舞台裏の通りの明るさを指示したり。照明の上げ下げをする必要があるのは、舞台の上だけではないのです。

オタリテック

RIEDEL製品について、今後のプランをお聞かせいただけますか。

内海様
RIEDELを導入したのが大劇場と中劇場で、小劇場にはまだ導入していません。使用したスタッフからは、小劇場でも使えるようにしてほしいという声がスタッフからたくさん上がっていまして、まだ具体的な話までは進んでいないのですが、できるだけ早いタイミングで導入したいと思います。

岡山芸術創造劇場 技術グループ 舞台音響主査 内海常葉 様

岡山芸術創造劇場 ハレノワ
〒700-0822岡山県岡山市北区表町3-11-50
https://okayama-pat.jp/

施工:ヤマハサウンドシステム株式会社様
https://www.yamaha-ss.co.jp/index.html

導入機材
d&b audiotechnik
「T-10」
「B4-SUB」
「D20」
RIEDEL Communications
Bolero Stand alone」
Bolero 6ch Wireless Belt pack」

d&b audiotechnik ブランドページは[こちら
d&b audiotechnik『T-10』製品ページは[こちら]
d&b audiotechnik『B4-SUB』製品ページは[こちら]
d&b audiotechnik『D20』製品ページは[こちら]
RIEDEL Communications ブランドページは[こちら
RIEDEL『Bolero』製品ページは[こちら]

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