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Gold Diggersが2つのDolby AtmosスタジオにPMCモニタースピーカーを導入

カテゴリー:
PMC
Gold Diggersが2つのDolby AtmosスタジオにPMCモニタースピーカーを導入

ロサンゼルスのイーストハリウッドにあるユニークな音楽制作コンプレックス『Gold Diggers』は、7つのスタジオのうち2つを、イマーシブオーディオ対応のスタジオへとリニューアルしました。

『Gold Diggers』のマネージングパートナーでスタジオマネージャーのサイモン・ホロックス氏は、音楽制作におけるDolby Atmosスタジオの業界標準として広く認められているPMCモニタリングシステムを、Studio6とStudio9に導入しました。また、ステレオミキシングに使用されているスタジオの一つにもPMCが採用されています。

「多くの主要なクリエイターやエンジニアたちがDolby Atmos対応スタジオにPMCを使用しており、その選択は我々にとって理にかなっていました」
とホロックス氏は言います。
「私たちは常にPMCを愛用してきましたが、2016年にこの施設を建設した際に7つのスタジオを作り、そのすべてを一から完全に構築する必要がありました。 率直に言って、その時点では予算がネックになっていました。ですが、2021年に発売されたPMCの新しい製品ラインのおかげで、同社のモニターシステムに投資することが可能になり、現在ではStudio6とStudio9で合計39台のPMCスピーカーを導入しています」 

サンタモニカ大通りにある『Gold Diggers』は、ホロックス氏と彼のビジネスパートナーがプロジェクトとして着手する前から、歴史的な建物でした。 以前はストリップクラブ、ホテル、そして映画監督エド・ウッドのクオリティ・ピクチャーズの本拠地として使用されていました。またドアーズ、ジミ・ヘンドリックス、スレイヤー、ガンズ&ローゼスの前身バンド、ハリウッド・ローズらのリハーサル施設としても使用されていました。

アトランタからロサンゼルスに移り、新しいプロジェクトを必要としていたホロックス氏は、この物件のことを耳にしてすぐに、その可能性に気付きました。メディアとホスピタリティの企業家であるデイヴ・ヌーパート氏と、プロデューサーでKingsize Soundlabsのオーナーであるデイヴ・トランフィオ氏と協力して、廃墟となった建物をバー、会場、ブティックホテル、7つのスタジオに変身させるプロジェクトに取りかかったのです。

「私たちのビジネスは主に、メジャーと契約しているアーティストやインディーズアーティストと仕事をする音楽スタジオです。 ハリウッドにあるオーディオ制作施設なので、さまざまなタイプのクライアントが集まってきます。近年は音楽ビジネスにおいても共同作業が多いので、曲作りやシングルの楽曲制作をすることも多いですね。最近では、複数のスタジオでソングライティングキャンプを開催し、Netfliのシリーズ作品のオーケストラキューのレコーディングとミキシング、大手代理店のスクリプト付きポッドキャストのレコーディングを行いました。また、さまざまなサイズのスタジオを有機的に活用できるように複合施設を建設し、どのようなアーティストにもどんな予算にも対応できるようにしました」

Studio6と9の改修を決めたのは、Apple Musicが2021年にイマーシブオーディオ、特にDolby Atmosを取り入れると発表したことがきっかけでした。Studio6はすでにSony Electronicsの360RAオーディオフォーマットに対応しており、これをアーティストやプロデューサーに紹介するために設計されました。

「これが最初のイマーシブオーディオへの取組みでした。そして、このフォーマットをサポートするレーベルのために、360RAでプロジェクトをミキシングすることへと発展しました」
とホロック氏は言います。
「Studio 6は9.1.4 Dolby Atmosと5.5.4 360RAに対応し、Studio 9は9.1.4 Atmosプロジェクト専用です」

モニターに関しては、Studio 6はメインのLCRとしてPMC6-2が3台、サラウンドチャンネル用に19台のPMC ci45を搭載し、Crown DCi 8|600アンプで駆動しています。また、2台のPMC twotwoSub 2アクティブサブウーファーもあります。Studio 9では、LCRにPMC6、サラウンドにPMC ci30モニター10台、PMC twotwoSub 2アクティブサブウーファー2台が使用されています。両システムともPMCの米国代理店RSPEがシステム設計、インテグレーション、インストールを行っています。

ホロック氏は続けます。
「デイヴ・トランフィオはPMC米国の社長モーリス・パティストと長い付き合いがあり、彼からRSPEを勧められました。特にStudio 6では、Atmosと360RAの両方のフォーマットに対応するハードウェアとソフトウェアの設計を考えなければならなかったので、ユニークなチャレンジがありました。Studio6のセットアップには、フロアにマウントされた4台を含む9台のスピーカーを追加して、フォーマットを切り替えられるようにしました。システムとコントロールルームのサウンドはとても素晴らしく、正確に機能し、美しいリスニング環境を提供しています」

バー、バンケットルーム、ホテル、スタジオをひとつ屋根の下に収容することは、一見クレイジーなアイデアに思えるかもしれませんが、とてもうまくいっています。ホテルの客室は一般公開されており、音楽愛好家やクリエイターにとっては魅力的でしょう。アーティストやプロデューサーも滞在するので、バーでくつろぐ彼らの姿を見かけることができるかもしれません。 

「プロデューサーのリッキー・リードは、まさにその理由から、リオン・ブリッジスの最新アルバムをここでレコーディングすることにしました」
とホロックス氏。
「リッキーは、レコーディングでリオンの世界観を表現するために、快適な生活環境、制作と演奏活動の空間を備えた施設を求めていました。このプロジェクトは、Drink.Sleep.Recordの精神の概念を証明するものでした。彼はアルバムに 『Gold Diggers Sound』 と名付けたほど、このキャンパスはこのプロジェクトに不可欠なものでした」

『Gold Digger』の新しいAtmosスタジオは7月に完成し、2022年12月3日に正式にオープンしました。これまでにジョン・レジェンド、スタークローラー、ジャック・ジョンソンとNetflixが使用しています。

「イマーシブオーディオは未来のものであり、ミキシングルームとサービスを提供する商業施設の必要性があると感じました」
「このフォーマットに対応するハードウェアメーカーも増えており、需要は高まる一方です。先日は、メルセデスが自社の車にAtmosを搭載することを発表しました。 多くのAtmosミキサーはプライベートスタジオを持っていますが、私たちは、クライアントが自由に仕事をできる多くの経験とノウハウを持っており、多くのクリエイターにこのコンプレックスを提供したいと考えています」

(2022.12.16) 

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