2018-03-13

ドイツの公共放送局Saarländischer Rundfunkで使用されるLAWO『mc²96』とRAVENNA

ドイツの公共放送局Saarländischer Rundfunk(SR)のStudio Eins(Studio One)のコントロール・ルームはまだ完成していませんが,ここで制作されたラジオ番組はLAWOの『mc²96』プロダクション・ミキシング・コンソールを使用することによってすでに恩恵を受けています。

SRのラジオ生放送やコンサートの録音はすべて同局が「イベント・スタジオ」とも呼ぶStudio Einsが制作場所です。演壇での討論以外に,このスタジオではジャズやフレンチ・シャンソン,また定期的なラジオ・コンサートや現在チャート入りしているアーティストたちによるアンプラグド・セッションも行われています。これらのような制作物はラジオ放送やCDリリース(主にジャズのデュオやビッグバンドまた地域の音楽アンサンブルも)に使われます。さらにモバイル制作や外部でのコンサート録音はStudio Einsで編集されています。

RAVENNA技術を組み込んだこの新しい『mc²96』グランド・プロダクション・コンソールは2017年の12月中旬に納入されました。現在は40個のフェーダーを装備していますが,このフレームはさらに16フェーダーを収容でき,184 DSPチャンネル用に構成されています(最高888 DSPチャンネルが可能).これは8,192×8,192個のモノ・チャンネルのルーティング容量を持ち,44.1〜96 kHz動作をサポートします。スタジオ内の入出力の柔軟性を最高度に高めるために,AoIPオプションと『Nova』ルーター付きの『DALLIS』フレームが利用できるようになっています。ローカルな入出力は16個の高品質マイク/ライン入力や16個のライン出力,8個のAES3入出力,8個のGPIOとローカルなMADIポート(SFP)1基に接続することができます。内蔵スイッチがシームレス保護スイッチング機能付きのリダンダントSMPTE2110/AES67/RAVENNAポート2基を介してイーサネット・ポート4基を提供します。

SRのコンソールは,サウンド・エンジニアたちがバランスと音質に集中できるようにするための独創的なミックス支援システム,例えば一貫性のある自然なアンビエンス音を保ちつつ使われているマイクと使われていないマイクのレベルを自動調節するAutomixを搭載しています。

さらに『mc²96』はITU 1770(EBU/R128またはATSC/A85)準拠のラウドネス制御による高品質ラウドネス・メーターリングを内蔵しています。ラウドネス・メーターリングは伝送バス全体と個々のチャンネルを測定でき,マルチマイク・セットアップでの手早く便利な「ビジュアル」ミキシングが行えます。実際,『mc²96』は今までの放送用コンソールにはなかったほど「ビジュアル」です。21.5インチのフルHDタッチスクリーンとチャンネル・ストリップ内の小型カラーTFTディスプレイ,そしてカラーコードが施されたタッチセンス式のノブによって一目で分かる概要とユーザーフレンドリーな操作を提供しています。

システム・エンジニアのAmanya Abega Laurence Lise氏がこの進行中のプロジェクトの担当です:「LAWOさんとの協力は上手く行っていて,複雑な要求であっても解決を見出すために協力してくれる担当の方がいつもいてくれます。この新しい『mc²96』で仕事をするサウンド・エンジニアたちは自分たちの作業場所をとても居心地良く感じています」。

要求事項が絶え間なく変更されていましたので,SRの『mc²96』オペレーターの方々は特に人間工学的なインターフェイスやカスタマイゼーション用オプションやWaves SoundGridサーバーの一体化に感銘を受けたようです。