Suomenlinnan Studio - Finland

2017-04-10

素晴らしいマルチルームのスタジオ「Suomenlinnan Studio」は改修プロジェクトの一環として GENELEC スタジオ・モニター製品を採用しました。

スオメンリンナは風光明媚な要塞の島でヘルシンキの湾岸にあります。このユネスコの世界遺産は元々 18 世紀にロシアの侵攻を防ぐ目的で作られた戦略的な軍事基地でしたが,今ではヘルシンキからごく短いフェリーの船旅で訪れることができて,美しい浜辺に打ち寄せるバルチック海の素晴らしい眺めが観光客に大人気の場所となっています。レコーディング・スタジオにとって理想的なロケーションであるこの静寂な土地に建つのが「Suomenlinnan Studio」で,同スタジオはこのたび徹底的に改修されて GENELEC スタジオ・モニター・シリーズから最上の音響機材を多数装備しました。

2014 年 10 月にここを入手した際,オーナーの Tapio Tamminen と Tommi Tikkanen の両氏は大胆に新しいアプローチ方法を投入して以前のスタジオ・スペースに新しく活力を与えることを計画しました。19 世紀の石造りのアーチ屋根の建物内に収まったこのスタジオは,今では様々なニーズ──それが生バンドのトラック録りであれ,ミキシングとマスタリングや音楽制作,作曲,サウンド・デザインであっても──に応えるように装備された4つのコントロール・ルームが自慢の施設となっています。

フィンランドに根ざす Suomenlinnan Studio にとって GENELEC を使うのは当然の選択であり,GENELEC は音響に関する専門知識を提供することでもこのプロジェクトをサポートしました。以前のスタジオは Tapio さんと Tommi さんが引っ越してくる 18 箇月前に閉鎖され,二人は再仕上げと音響処置が必要な遮音とフローティングに取りかかりました。これは難しい作業であることが分かりましたが,習得のスピードが上がって行きました。

Suomenlinnan Studio のメインのコントロール・ルーム Studio 1 はミキシングとマスタリング用に最適化されました。フロント側に全部で3台の GENELEC『1238A』SAM™ スタジオ・モニターが設置され,2台の『7271A』SAM™ スタジオ・サブウーファーも使われています。さらにメーターブリッジ上には2台の『8320』が置かれ,没入型再生向けに 10 台の GENELEC『8330』が配置されました──これはデモンストレーション用のスペースとしてこの部屋を使うときに理想的です。この強力な組み合わせはクリーンでニュートラルなサウンドを提供します。Tapio さんは『8320』モニターを「情け容赦ないほど正直」であり,ミックスの評価にとって完璧なツールだと称賛しています。ここには柔軟性が高くかつアウトボードのパッチングが楽なようにセットアップされた SSL Matrix 2 もあります。

「マスタリングに Matrix 2 を使うのはオーソドックスではありませんが,最新のマスタリングを行うためにバスをどのように走らせるかとアウトボードをどのように接続できるかについては大きな可能性を与えてくれます」と Tapio さんは言います。

ライブ・エリアの隣にあるトラック録り用のコントロール・ルームでは様々なマイクプリを通して DAW や1インチ 16 トラックに録音が行われています。ここは SSL Nucleus や 16 チャンネルの Antelope Orion 32 HD とアウトボードと 500 シリーズ・ラックを備えたハイブリッドのスペースとして機能します。スペースの性質上,GENELEC『8351A』を置ける場所はベストではありませんでしたが,GENELEC の『MDC™(Minimum Diffraction Coaxial)』ドライバーならびに『DCW™』(Directivity Control Waveguide)と組み合わされた『ACW™(Acoustically Concealed Woofer)』技術のおかげで,このモニターは広帯域にわたって正確に制御された指向性を生み出します。「私にとって『8351A』はこのサイズのモニターの絶対基準です。とても素晴らしいです」と Tapio さん。

第3と第4のコントロール・ルームは他の事業にレンタルされています。第3が本土からこの島に移転したスタジオ「Haista II」で,ミキシング/マスタリング/レコーディング・エンジニアの Ilaris Larjosto 氏が運用しています。Haista II はシンセサイザーとアナログ機材が多数備えられており,それらは改修済みの Soundcraft TS12 インライン・コンソールと GENELEC『8250』に信号を供給します。第4の部屋は『8351』と『8320』を装備しており,Viktor Storm 氏が音楽や映画のミキシングに使っています。

このスタジオはフィンランドの木工ブランド「Woodsaver」がリサイクル材から作った調度を数多備えた環境に優しいフィンランド風テーマを持っています。これは GENELEC 自身のサステナビリティ・ポリシーととても良くマッチします。GENELEC が使うアルミの 95% 以上はリサイクルされたもので,サステナビリティの原則は同社の製品設計と運営にも厳格に適用されています。

結果として,熟練のスタッフそして創造性を最大限に発揮し専門知識を分かち合うことができる顧客たちが集う,広くスタイリッシュで相互に連結され機材の優れたレコーディング・スタジオが出来上がりました。「私はとても小さいスタジオで仕事をしていました。窮屈でしたが仕事も沢山ありました」と Tommi さん。「どこか別の仕事場を探さなくてはなりませんでしたが,今はこの広い作業スペースがあって幸せですね。好みのレコーディング・ルームやプリアンプのような15年間望んでいたものを私は今手にしています。このおかげでもっと良い仕事ができる可能性も高まり,もっと楽しめるようになります」。

Kit List
HAISTA II:8250A×2
MIX 1:1238A×3,8330A×10,7271A×2,AD9200×1
MIX 2:8351A×2,8320A×2
TRACKING:8351A×2