アクティブ・スピーカーとは

リビングルームのような空間内で音楽などを楽しむ場合を想定するとして,再生装置等からの電気的な信号を最終的にヒトが聴くことのできる空気の振動(音)に変えるのがスピーカーです。

CD プレーヤーやパソコン,ゲーム機,テレビ,ポータブルプレーヤー等といった音源から送り出される音声信号は微弱で,そのままではスピーカーを動かせるほどの力がありません。信号を強める(増幅する)ための装置,パワー・アンプが必要になります。

スピーカーを手に入れたとして,それを鳴らすための最適なパワー・アンプを数多ある市販品のなかから見つけ出したりゼロから自作することは簡単ではありません。また,スピーカーのメーカーとしても自社の製品を出来れば理想的な状態で鳴らしてもらいたいと願うものです。この問題を解決するために専用に設計されたパワー・アンプをスピーカー筐体内に搭載する製品(取り外せたり別筐体のもあります)が開発されていて,「アクティブ・スピーカー」とか「パワード・スピーカー」などと呼ばれています。

スピーカー・ユニット単体(ドライバーあるいはトランスデューサーとも呼ばれます)も1本で低い音から高い音までを十分な性能で鳴らすことができれば良いのですが,高音質を目指すスピーカーでは,1本のドライバーで鳴らすのではなく低音用のドライバー(ウーファー)と高音用のドライバー(ツイーター)等に分担させることを行っています。ウーファーとツイーターの2本を用いる方式を「2ウェイ」と呼び,これに中音担当(スコーカーまたはミッドレンジ)を加えると「3ウェイ」となります。『G シリーズ』は2ウェイです。

また,パワー・アンプを音域担当の各ドライバー専用に設計して搭載することで,スピーカーはさらに優れた性能を生み出すことができます。ウーファーとツイーターをそれぞれ専用のアンプで駆動する方式を「バイアンプ(bi-amplified)」と言い,スコーカー専用が加わると「トライアンプ(tri-amplified)」方式となります。『G シリーズ』はバイアンプ方式です。

 

 

 

アクティブ・スピーカーの使い方

GENELEC の『G シリーズ』のようなアクティブ・スピーカーの使い方は簡単で,音源をつなぎ,電源コードをつなぐだけです。それだけでスピーカーの設計者たちが意図したものに近い音を出せているはずです。
あとはスピーカーの向きや周囲の環境を整えて,スピーカーが作り出した理想的なリスニング・エリア「スイート・スポット」内に身を置くだけです。

 

 

部屋の広さとスピーカーの大きさ

 

『G シリーズ』スピーカーは『G One』から『G Four』まで4段階の大きさになっていますが,部屋の大きさに合わせてどれを選んだらよいのか,疑問に思われるところかも知れません。
GENELEC 社の推奨を下表に示します。表から分かりますように一番小さい『G One』でも一般的な広さの居間で使うには十分なパワーがあります。もちろん,大きめのスピーカーをお選びくだされば,それだけ大音量を余裕を持って鳴らすことができます。


   部屋の最大容積 [一畳の面積を 1.44 平方メートル,天井高を 2.6 メートルとした場合の ○ 畳間]最大聴取距離平均聴取距離推奨モデル
    〜 55 立方メートル [約 14.5 畳間]1.8 メートル1.2 メートルG One
    〜 65 立方メートル [約 16.5 畳間]1.8 メートル1.2 メートルG Two
    〜 75 立方メートル [約 20 畳間]2.0 メートル1.3 メートルG Three
    〜 85 立方メートル [約 23 畳間]2.2 メートル1.4 メートルG Four

 

 

アクティブ・スピーカーの設置方法

スピーカーは部屋の中での配置によって鳴り方が変わりますが,一番簡単に環境が整えられるのがデスクトップでの使用です。ここではデスクトップ・オーディオでのスピーカーの配置方法をご説明します。

1)まず,スピーカーを卓上のモニター・スクリーン(テレビ,パソコン)の左右に置きます。
スクリーンの前にある席に座った自分の頭を頂点として,ほぼ正三角形になる位置関係にしてください。
同じテーブルの上に置けない場合はテーブルの向こう側にフロアスタンドを使って配置することもできます。

2)次に,着座した自分の顔に左右のスピーカーがそれぞれ向くように,スピーカーを内側に向けます。
つまり,自分の座っている位置からはスピーカー・エンクロージャーの側面が見えなくなるようにしてください。

3)そして,ウーファー外縁の頂点付近からこちらに向かって伸びる想像上の線(音響軸)が自分の耳(ほぼ目)の高さを狙うように,スピーカーを少し仰向きにします。
『Gシリーズ』には『Iso-Pod』スタンドが付属していますのでスピーカーの仰角を簡単に調整できます。
『Iso-Pod』の角度調節だけでは耳の高さを狙えない場合は,スピーカー自体の下に適当な高さの台を挿入してください。この目的に使うための『テーブル・スタンド』も純正オプションとして用意されています。

このように配置することでスクリーンの前には理想的なリスニング空間「スイートスポット」が作り出されます。小さいながらもスタジオのモニター・ルームが再現されるはずです。

 

 

良くあるご質問

 

Q:『G シリーズ』スピーカーの音量はどこで調整するのですか?
A:音源側(CD プレーヤー,パソコン,ゲーム機,テレビ,ポータブルプレーヤー等)で調整してください。
専用サブウーファー『F One』『F Two』を併用する場合はサブウーファー付属の赤外線ボリューム・リモート・コントロールがご使用いただけます。
また,『G One』『G Two』と音源との間に接続するワイヤード・リモート・コントロール『VC9000』(オプション)を使えば音量を手許で調整できます。

 

Q:『G シリーズ』スピーカーのリア・パネルにある小さなスイッチは設定する必要があるのですか?
A:設置方法や好みによります。
スピーカーの鳴り方は置く場所や置き方の影響を受け,一般的に机の上に直接置いたり,壁や床や天井に近い部屋の隅に設置すると,スピーカー近くの平面からの音反射などによって低音が強めに鳴るようになります。
机の上に直接『G One』や『G Two』を置く場合は『TABLETOP』スイッチを『1』(オン)側に設定すれば,低音が強めに聞こえるのが補正されます。
部屋の隅に配置する場合は『BASS -2dB』スイッチと『BASS -4dB』スイッチを『1』(オン)側に設定することで(両スイッチ・オンで『-6dB』),設置場所による低音の強まり具合を補正してください。
クイック・セットアップ・ガイド(pdf)】も参照してください。

 

Q:『G シリーズ』スピーカーの電源を入れなければ,外付けしたパワー・アンプで鳴らすことができますか?
A:できません。『G シリーズ』スピーカーの入力端子にはパワー・アンプの出力を接続しないでください。

 

Q:『G シリーズ』スピーカーは電源スイッチがリア・パネルにあるので操作しにくい感じがしますが?
A:電源スイッチが付いた電源タップを使って集中オン/オフできるようにする方法があります。ただし,『G シリーズ』『F シリーズ』は,音声信号が一定時間入力されないと自動的に節電の待機状態に入り,信号が戻るとすぐに通常動作に戻る『ISS™(Intelligent Signal Sensing)』機能を搭載しています。待機状態での消費電力はわずかですので,ご不在時や長期間お使いにならない場合を除いて電源スイッチを頻繁に操作する必要はないかも知れません。